シンポジウム4 講演1

医用画像データの利活用を支えるネットワーク基盤SINET6

演者:
漆谷 重雄(国立情報学研究所 副所長)

[抄録]
国立情報学研究所では,全国約1,000の大学や研究機関等のための学術専用のネットワーク基盤(SINET: Science Information NETwork)を運用している.SINETは,インターネットと閉域網の両面で利用可能であり,医療分野の研究においては,セキュリティの観点から後者としての利用が主となっている.例えば,AIを用いた医療画像診断支援,手術支援ロボットの遠隔操作,8K映像を用いた病理診断,医療情報の遠隔バックアップ等,SINETのセキュアかつ高性能(超高速,短遅延,一時的な帯域確保等)という特徴を活かした利用が増えている.また,研究者との共考共創により,研究に必要なネットワーク機能を開発し高度な利用に繋げるケースも多くある.本講演では,2022年4月に運用を開始した全国を400Gbpsで接続するSINET6について,その特徴,提供サービス,活用事例などについて解説する.

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