シンポジウム4 講演4
医用画像データベース構築の落とし穴と活かし方
演者:
黒田 知宏(京都大学 医学部附属病院 医療情報企画部 教授)
[抄録]
近年,医療画像AI開発の礎として,教師データとなる医用画像データベースを作る取り組みが各方面で進められている.しかし,画像データを活用の際には,様々な法的・金銭的な制約があるため,予め適切な出口戦略を描いておかなければ,得られた知識を社会に展開することすら難しくなってしまう可能性がある.日本医療研究開発機構(AMED)では,医療画像系学会が画像データベースを構築する研究の支援を2016年から実施したが,その際に発生した問題を解決し,適切な出口戦略を描くための参考に,日本医療情報学会に「ガイドライン」作成を求めた.本講演では,このガイドラインを参考に,医用画像データベース構築はじめる前に確認しておくべき事柄についてご紹介する.